お墓の汚れと掃除方法

水垢、コケ、サビ、木のアク・・・様々な墓地の環境やお供え物、動物や植物の影響を受けて、時間経過とともにお墓は変化していきます。

以上の汚れのできる要因と除去方法は主に以下のようになります。

 

 

・水垢

 

水垢は、水分に砂埃等の汚れの元となる粒子が付着し固まったものが主な成分です。お墓のお掃除が行き届きづらい部分に溜まっていき、酷くなると布などで拭くだけでは取れなくなります。

特にお墓の各部材の繋ぎ目、付け根の部分には汚れが残りやすく、墓地でもそういった部分が黒ずんだお墓を目にします。

 

 

施工の際の対処方法としては、お墓のデザイン(構造)として、水垂(みずたれ)にすることです。画像の○部を見ると部材の上面部分を斜めに角度をつけてあることが分かります。これを水垂加工と呼びます。

勾配を付けることで水が下に垂れるようにします。

 

 

 

 

 

お掃除の際の対処方法としては、水拭きで取れない場合は歯ブラシ等のブラシで擦ります。更にそれでも取れない頑固な汚れの場合はスクレーパという所謂ヘラを使って表面を水で濡らした後、汚れを削ぎ落とします。

お墓の表面は磨きをかけることにより平らになっていますので、基本的にスクレーパーの刃で表面を傷つけることはありません。

ですが、面に均等に力をかけないと、スクレーパーの刃の角だけがあたり傷をつける場合もありますので、頑固な汚れの場合に力を入れる際は 注意が必要です。基本的にはこのスクレーパーで綺麗に汚れは取れます。

・苔

 

 

コケは、温かく湿った環境を好みます。その為、特に周りに森林がある環境の場合はコケが墓石にも発生、付着しやすくなります。

基本的には水拭き掃除、ブラシでとる事が出来ますが、コケの種類によっては層になって付着したりする物もあるため、とり辛い物もあります。そういった場合はスクレーパーで落とす事が出来ます。

またお掃除をしても周囲の環境は変化させることはなかなか難しいと思われますので、そのうちコケが再び発生してしまいます。

山がご自分の持ち物であれば木を伐採する事で発生を抑制することも出来ますが、ほとんどの場合がその様な対処が出来ないと思われます。

お墓参りの際は水拭き掃除と乾拭きをされる事をお勧めします。

 

市販の苔とりスプレーなどもありますが、基本的な汚れは上記内容で対応できるため使用しておりません。できるだけ薬品などは使用しない事を前提としたクリーニング方法をとる事を考えています。

 

水垢、コケのとり辛いお墓は、古いお墓です。磨きのかけられた現代のお墓は表面が平らなため、コケや汚れがこびりつきにくく、落としやすいのですが、手作業で削ったお墓は表面が凸凹している為汚れがこびりつき、落としにくいです。またスクレーパーを使うと石を削ってしまうこともあるため、お勧めしません。

そういったお墓にはブラッシングと高圧洗浄機の使用をお勧めします。

またそういったお墓は風化が進んでいる為、ブラッシングも高圧洗浄も、石が削られないかを確認しながら行う必要があります。

上の画像の様に、丸い跡になっているコケなどはブラシでもなかなか取れません。高圧洗浄機を使用する事が必要になります。あまり近づけすぎたり同じ個所に噴射しすぎると、風化した個所が飛ばされて欠けたりもしますので、徐々に行うことが重要です。

この様な磨きのかけられていないお墓のクリーニングについては薬品を使用する事も選択肢の一つとなります。

 

 

・サビ

 

 

石材には多寡はありますが鉄分があります。その鉄分が水分と反応して水酸化鉄となり錆びることもある事から、特に吸水率の高い石材に関しては注意が必要ですが、そもそもマグマから出来た自然の物である以上、

同じ石材でも必ず錆が出る、出ない、とは100%決めることは出来ません。

しかし上記の様に吸水率は判断材料の一つとなります。また、サビの出る理由として、いわゆるもらい錆があります。

もらい錆とは、墓石の表面に残った鉄分が酸化して錆び、墓石の鉄分に反応して錆びるという現象です。

 

 

水垢や苔と違って、錆は水洗いやブラッシングではほとんど除去することが出来ません。(表面についた軽いもらい錆などはとれる場合もあります)

専用の薬剤で反応させ浮かび上がらせて洗浄、除去をする必要があります。

 

・灰汁(アク)

ここでいうアクとは主に木材から出た汁の事を言います。

卒塔婆などの木材が石材に密着した状態で水分を含むと、木材から出たアクが石材に染み込み、石材が茶色く変色します。

同様に、例えば鳥が食べた木の実が糞として排出され石材に付着し、その色が染み込むという事もあります。アルコール分も同様に石材内に染み込み、変色やカビの発生につながります。

対処方法としては、石材選びの際に吸水率の低いものを選ぶこと。

現状のお墓に対しては、まず木材は密着させない、鳥の糞はなるべく早く拭き取る、アルコールなどはお墓に置かない、お供えしない事です。

アクが出たり色が染み込んだ後は残念ながら薬品を使用しての

除去が必要となります。

・文字彫刻の汚れについて

墓石の汚れで分かりやすく目立つのは、文字彫刻部分です。特に棹石の正面部分は文字彫刻の中でも一番大きな文字で場所的にも目立ち、象徴的な部分です、

ですので汚れているとかなり目立ってしまいます。汚れの原因は主に苔と水垢ですが、中には昆虫が巣をしている場合もあります。特に棹石部分の文字彫刻は彫が深いため、昆虫にとっては好条件なのです。

 

汚れを落とす方法は上記の水垢、コケの掃除方法と同じですが、文字の大きさに応じたブラシを使用しないと隅々まで綺麗に汚れを落とす事が出来ませんので注意が必要です。昆虫の巣の場合は、細い木の棒(お箸のような)などでつついて壊した後、ブラシに水を付けて擦ると基本的には綺麗に落とす事が出来ます。但し、みやみやたらに力を入れてブラシをこすると、勢い余って石が欠けてしまう可能性もゼロではありませんので、あくまで慎重に行う必要があります。特に墓誌の文字はかなり小さな文字で、画数の多い法名、戒名部分などは気を付けてください。

以上の様に、定期的なお墓のお掃除、汚れなどのチェックにより多くの汚れは予防できます。しかしついてしまった汚れについては、その程度によってはかなり落としづらかったり、薬品を使わざるを得ない状況にもなります。

ご先祖様のいらっしゃるお墓にキズを付けてしまったり、傷めたりする事はお墓を守られる方にとっても残念な事です。

 

気になられる場合は、是非一度ご連絡、ご相談を頂ければと思います。

 

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