




本日より府中市上下町に墓地の改修工事に伺っております。
事の成り行きは、祖母の実家の近所の方が祖母の実家に相談された事から始まりました。当社施工ではない為現場の確認に伺って、画像のような状況をみて驚きました。
①5段積みの間知石の数か所が外側に押し出されている
②墓地の間知石が左右に沈み込んでいる
この墓地は山の斜面を切り拓いて埋め戻しながら造成されていると思うのですが、
まず埋め戻し箇所の締固めをしっかりしていない事が想定されます。
①については、通常土圧に耐えられるよう、勾配を設けるのですが、購買が設けられていません。また排水パイプも設けてあれば、後ろ側の山の水圧を流す事も出来るのですが、それもありません。
②については埋め戻しの際の締固めと間知石の基礎自体がどのようにされているのかという事が気になります。
何はともあれ一度解体してみないと分かりません。
なお今回は5段積みの石垣については作業効率から考えて土木業者に依頼することになっております。





今回はまず石材の解体から始まります。同じ状態に据え付けられるよう、マークを付けて解体します。

石塀を解体した画像です。合端という部材同士の接地面にはボンドがつけられているのはいるのですが、真ん中に縦に付けられているように見えて、実際に接着している個所は両端のみでした。ですので比較的簡単に外すことが出来ました。もし4隅に厚みを持つように付けてあると簡単には解体できません。セメントノロ付けしてあれば少しの衝撃を与えればパリッととれるのですが、ボンドは粘りがあるので、ゴムハンマーで叩いても揺れを逃がしてしまって取れません。これが耐震効果にもつながります。外す際は楔で少しずつ隙間を作っていきながらボンドが剥離させていくのが基本です。
今回解体するという意味では簡単でしたが、複雑な思いです。

本日は巻石等の解体で終了です。
カニクレーンが墓地の中まで入れない為、めいっぱいブームを伸ばしてゆっくりと作業を行う必要があります。
また全てを墓地内に保管しておくのでスペースも考えながら行っていく必要があるので慎重さを要します。
次回は間知石の解体に入ります。